道東自動車道
道東自動車道(どうとうじどうしゃどう、英語: DOTO EXPWY[1])は、北海道千歳市の千歳恵庭ジャンクション (JCT) から、北海道釧路市の阿寒インターチェンジ (IC) 及び足寄郡足寄町の足寄ICに至る北海道の東西をつなぐ高速道路である。
高速自動車国道 (有料/無料) | |
---|---|
E38 / E61 道東自動車道 | |
地図 | |
路線延長 | 258.0 km |
開通年 | 1995年(平成7年) - |
起点 | 千歳恵庭JCT |
主な 経由都市 |
夕張市、帯広市、本別町、占冠村 |
終点 | 阿寒IC、足寄IC |
接続する 主な道路 (記法) |
記事参照 |
■テンプレート(■ノート ■使い方) ■PJ道路 |
略称は道東道(どうとうどう)、十勝地方の通行区間の愛称は「十勝スカイロード」[2]。国土開発幹線自動車道及び高速自動車国道である北海道横断自動車道の一部である。
高速道路ナンバリングによる路線番号は、千歳恵庭JCT - 本別JCT - 阿寒IC間が「E38」が、本別JCT - 足寄IC間は「E61」が割り振られている[3]。
概要
編集道央道と接続する千歳市の千歳恵庭JCTを起点とし[4]、中川郡本別町の本別JCTで分岐して、釧路市の阿寒ICと足寄郡足寄町の足寄ICをそれぞれ結ぶ。このうち、北海道横断自動車道黒松内北見線の一部に相当する本別JCT - 足寄IC間は、ドラぷらE-NEXCOドライブプラザのルート検索では「道東自動車道(端野支線)」と称されている[5]。
夕張IC - 十勝清水IC間は急峻な日高山系に阻まれて建設工事が難航した。そのため先行開通した十勝区間は道内の他の高速道路と接続がない「飛び地状態」が長らく続き、交通量は低迷していた。しかし2011年(平成23年)10月29日の夕張IC - 占冠IC間の開通で既存の高速道路である道央道と直結されることとなり、飛び地状態が解消、交通量も大幅改善された[6]。
その後も延伸を続け、2016年(平成28年)3月12日には阿寒ICまで開通して北海道の日本海側の大都市札幌市と太平洋岸の都市釧路市とが高速道路で一本に繋がった。更に釧路市の釧路西ICやその先の東端の町・根室方面へ延伸する計画となっている[7][注釈 1]。後者は根室道路の温根沼IC - 根室IC(約7.1 km)が開通したが、残りは2019年度(平成31年度・令和元年度)に釧路外環状道路と根室道路の中間にあたる区間の一部が尾幌糸魚沢道路として事業化された[11]のみである。
インターチェンジなど
編集- 全区間北海道内に所在。
- IC番号欄の背景色が■である区間は既開通区間に存在する。施設欄の背景色が■である区間は未開通区間または未供用施設に該当する。未供用施設の名称は釧路空港ICを除き仮称である。
- 略字は、JCTはジャンクション、ICはインターチェンジ、PAはパーキングエリア、SAはサービスエリア、TNはトンネル、TBは本線料金所、SICはスマートインターチェンジをそれぞれ示す。
- 本線上におけるキロポストの距離数には、数字の前に「E」の表記が存在する。
千歳恵庭JCT - 釧路西IC間 (本線)
編集- 本別IC - 阿寒ICは新直轄方式によって整備、開通した北海道開発局管理区間。阿寒IC - 釧路西ICについても新直轄方式で事業中。
本別JCT - 足寄IC間 (端野支線)
編集IC番号 | 施設名 | 接続路線名 | 起点から (km) |
備考 | 所在地 | |
---|---|---|---|---|---|---|
12 | 本別JCT | 帯広方面 | 0.0 | 足寄ICから本別IC方面へは通行不可 | 十勝総合振興局 | 中川郡本別町 |
1 | 足寄IC | 国道242号・国道274号 | 13.1 | 足寄郡足寄町 | ||
E61 十勝オホーツク自動車道(事業中)北見東IC方面 |
- 足寄IC - 北見西IC間は新直轄方式により事業中であり、このうち訓子府IC - 北見西IC間は十勝オホーツク自動車道として2015年(平成27年)11月8日に開通した。また、足寄IC - 陸別小利別IC間は抜本的見直し区間のうち当面着工しない区間とされ、当面は国道242号を活用するとされていたが、2014年(平成26年)5月28日の北海道開発局事業審議委員会にて陸別IC - 陸別小利別IC間の凍結を解除する方針が示され、2014年(平成26年)8月に事業再開が正式に決定、現在事業中である。残る足寄IC - 陸別IC間についても、2021年(令和3年)7月に事業再開が正式に決定した[15]。
歴史
編集1957年(昭和32年)に国土開発幹線自動車道の主要幹線道路とされたが、建設が遅れていた。
1995年(平成7年)10月30日に十勝清水IC - 池田IC間が先行開通[2]。 あまり利用の見込めない十勝地方内だけの開通となり、本来の利用目的である札幌・道東圏の移動時間短縮などのメリットは全くといって良いほど得られなかった。事実、開通1カ月の1日の利用台数は1,080台程度と低迷し[16]、当時の全国の高速道路ではワーストの営業係数を記録していた。マスコミや国会でも「不要な高速道路」の代表例として挙げられる始末で、一刻も早い札幌圏直結が望まれることとなった。
1999年(平成11年)10月7日に千歳恵庭ジャンクション - 夕張IC間が開通し[17]、同区間の開通1カ月の1日の利用台数は2,500台程度と予想を上回った[18]。
2007年(平成19年)10月21日にトマムIC - 十勝清水IC間が開通し[19]、道内の高速自動車国道では初めて日高山系を横断した(これより5年前の2002年には、これより北に位置する大雪山系を横断する高規格幹線道路・旭川紋別自動車道の北大雪トンネルが開通している)。
2009年(平成21年)10月24日に占冠IC - トマムIC間が開通し、道東道へのアクセスが劇的に改善した[20]。これにより、並行する国道38号・国道274号の難所として悪名高い狩勝峠や日勝峠を迂回できるようになったため、同区間の開通後は並行国道からの物流・交通の大幅なシフトが見られた。実際、2010年(平成22年)12月23日 - 2011年(平成23年)1月4日までの間の1日当たりの利用台数が14,716台と前年の2倍に伸びている。
2011年(平成23年)10月29日に夕張IC - 占冠IC間が開通し、高速自動車国道のみで札幌都市圏と帯広都市圏の往来が初めて可能になった[21]。
2011年11月7日、NEXCO東日本は夕張IC - 占冠IC間開通後1週間の1日平均通行台数が6,500台で当初予想していた約2倍の数値であった事が発表される。また同区間開通により並行する日勝峠の通行台数が約5 %減少したとした。12月2日には、NEXCO東日本と北海道開発局が開通から1ヶ月後(11月30日まで)の1日平均 5,200台と、予想の約1.6倍であると発表した。また、勾配の大きいトマムIC - 十勝清水IC間では、大型連休を中心に10 km以上の渋滞が札幌方面に発生し、2016年(平成28年)には28.5 kmに達したことから、道内屈指の渋滞箇所となっている[22]。なお、千歳東IC - 追分町IC間も約1.6倍、トマムIC - 十勝清水IC間は約1.7倍となっている。一方、夕張市とむかわ町穂別の並行する国道274号は交通量が約60 %以上減少し、開通前の半分以下になった[23]。
2016年(平成28年)、台風10号の襲来により、狩勝峠・日勝峠を含む国道38号・国道274号、さらには鉄道のJR北海道石勝線・根室本線に大きな被害を受け、復旧の見込みが立たない中、道東道はいち早く復旧し、道央と道東を直結する唯一の交通路として、占冠IC - 十勝清水IC間内相互発着に限り、無料開放が行われた[24]。
2022年(令和4年)、8月15日からの豪雨により、日勝峠で土砂崩れが発生し、災害通行止めとなったため、占冠IC - 十勝清水IC間の相互を流出入する場合に限り、迂回路として無料措置が取られた[25]。
無料化社会実験
編集平成22年度において千歳恵庭JCT - 千歳東ICを除く区間では、高速道路無料化社会実験が行われていた。
2010年(平成22年)6月28日より無料化社会実験が実施され、2012年(平成24年)3月まで実施される予定となっていたが、2011年(平成23年)3月11日に発生した東日本大震災の復興費用確保のため、同年6月19日をもって凍結された[26]。
対象区間は、千歳恵庭JCT - 夕張IC間、占冠IC -(本別JCT) - 本別IC間、本別JCT - 足寄IC間の3区間である。終日、全車種(ETC搭載車、非搭載車ともに対象)を対象とした。2011年(平成23年)10月に夕張IC - 占冠IC間が開通した後に、上記の社会実験区間に追加される予定であったが、東日本大震災の復興費用確保のため、一度も実施される事なく凍結されている[26]。
年表
編集- 1995年(平成7年)10月30日:十勝清水IC - 池田IC間開通[16]。
- 1999年(平成11年)10月7日:千歳恵庭JCT - 夕張IC間開通[17]。
- 2003年(平成15年)
- 2005年(平成17年)10月1日:日本道路公団民営化により、NEXCO東日本の管理路線となる。
- 2007年(平成19年)10月21日:トマムIC - 十勝清水IC間開通[19]。
- 2009年(平成21年)
- 2010年(平成22年)
- 2月2日:全線が高速道路無料化社会実験の対象区間に指定される。
- 6月28日:全線で高速道路無料化社会実験の運用が開始される[29][30]。
- 2011年(平成23年)
- 2013年(平成25年)7月13日:由仁PAに道東道初となるガソリンスタンドを上下線に設置。
- 2015年(平成27年)3月29日:浦幌IC - 白糠IC間開通。上浦幌PA供用開始[31][32][33]。
- 2016年(平成28年)3月12日:白糠IC - 阿寒IC間開通[34]。
- 2019年(平成31年/令和元年)
- 2020年(令和2年)
- 2021年(令和3年)
- 2022年(令和4年)
- 1月:NEXCO東日本が本別JCTのフルジャンクション化(足寄・本別間の通行路整備)に着手する方針を発表[48]。
- 3月4日:国土交通省が4車線化優先整備区間のうち、2022年度に新たに4車線化事業に着手する候補箇所としてトマムIC - 十勝清水IC間の一部(5.9 km)を選定[49][50][51]。これによりトマムIC - 十勝清水IC間(20.9 km)の全区間で事業着手される見込み[51]。
- 3月30日:トマムIC - 十勝清水IC間の一部(5.9 km)において、国土交通省より4車線化工事の事業許可を受ける[52]。
- 9月30日:国土交通省より新得SICの事業許可を受ける[53]。
- 2024年(令和6年)
路線状況
編集道路施設
編集サービスエリア・パーキングエリア
編集6か所のSA・PAが設置されているが、いずれも常設売店はなく、トイレ以外の充実した休憩施設は存在しない。ガソリンスタンドも長らくの間設置されていなかったが、2013年(平成25年)7月13日、由仁PAにガソリンスタンドがオープンした[57]。また、由仁PA、占冠PA、十勝平原SAでは期間限定で仮設売店が設置されることがある[58]。
新直轄区間の白糠ICには白糠IC除雪ステーションがあるが、駐車場とトイレが一般に開放されているため、上下線併用のPAとしての機能を果たしている[59]。ただし、自動販売機は設置されていない。
主なトンネルと橋
編集- 千歳恵庭JCT - 釧路西IC(本線)
トンネル・橋梁名称 | 延長 | 区間 | 備考 |
---|---|---|---|
栗山トンネル | 1,645 m | 由仁PA - 夕張IC | |
夕張トンネル | 294 m | ||
久留喜トンネル | 481 m | 夕張IC - むかわ穂別IC | |
楓トンネル | 1,955 m | ||
大夕張トンネル | 4,172 m | ||
長和トンネル | 1,541 m | むかわ穂別IC - 占冠IC | |
穂別トンネル | 4,318 m | ||
占冠トンネル | 3,824 m | 別資料3,825 m | |
タンネナイトンネル | 816 m | ||
占冠中央トンネル | 507 m | ||
東占冠トンネル | 2,493 m | 占冠PA - トマムIC | |
滝の沢トンネル | 999 m | ||
ホロカトマムトンネル | 1,989 m | ||
下トマムトンネル | 754 m | ||
狩勝第一トンネル | 2,351 m | トマムIC - 十勝清水IC | 高速道路の標高が道内一(標高626m) |
狩勝第二トンネル | 2,576 m | ||
広内トンネル | 944 m | ||
十勝川橋 | 368 m | 十勝清水IC - 十勝平原SA | |
然別川橋 | 232 m | 帯広JCT - 音更帯広IC | |
音更川橋 | 457 m | 音更帯広IC - 長流枝PA | |
利別川橋 | 917 m | 池田IC/TB - 本別JCT | |
貴老路大橋 | 730 m | 本別IC - 浦幌IC | キロロ川上に架かる橋 |
炭山第一トンネル | 1,510 m | 浦幌IC - 白糠IC | |
炭山第二トンネル | 260 m | ||
新釧勝トンネル | 4,460 m | 4,459.7 m、 自動車専用トンネルでは道内一の長さ | |
小音別トンネル | 190 m | ||
衆音別トンネル | 344 m | ||
軽満トンネル | 1,964 m | ||
白涼トンネル | 516 m | ||
カラ里トンネル | 3,016 m | ||
カラマントンネル | 145 m | ||
カラマン別トンネル | 520 m | ||
白音トンネル | 714 m | ||
大曲トンネル | 896 m | ||
縫別トンネル | 499 m | 白糠IC - 庶路IC | |
鍛高トンネル | 2,383 m | ||
上庶路トンネル | 758 m | ||
庶路トンネル | 2,265 m | 庶路IC - 阿寒IC | |
阿寒トンネル | 1,173 m |
※ 全区間、対面通行(暫定2車線)
- 本別JCT - 足寄IC(端野支線)
トンネル・橋梁名称 | 延長 | 区間 | 備考 |
---|---|---|---|
利別川橋 | 518 m | 本別JCT - 足寄IC | |
美里別川橋 | 209 m |
※ 全区間、対面通行(暫定2車線)
トンネルの数
編集区間 | 数 |
---|---|
千歳恵庭JCT - 由仁PA | 0 |
由仁PA - 夕張IC | 2 |
夕張IC - むかわ穂別IC | 3 |
むかわ穂別IC - 占冠IC | 5 |
占冠IC - 占冠PA | 0 |
占冠PA - トマムIC | 4 |
トマムIC - 十勝清水IC | 3 |
十勝清水IC - 浦幌IC | 0 |
浦幌IC - 白糠IC | 12 |
白糠IC - 庶路IC | 3 |
庶路IC - 阿寒IC | 2 |
本別JCT - 足寄IC | 0 |
合計 | 34 |
※道東自動車道のトンネルはすべて対面通行のため、上下線で共通。
道路管理者
編集車線・最高速度・料金
編集この節の加筆が望まれています。 |
区間 | 車線 | 最高速度 | 料金 | 備考 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
上下線 | 上り線 | 下り線 | ||||
千歳恵庭JCT - 千歳東IC | 2 (暫定2車線) |
1 | 1 | 70km/h | 有料 | ※1 ※2 |
千歳東IC - キウスPA | 4 | 2 | 2 | 80km/h | ||
キウスPA - 十勝平原SA | 2 (暫定2車線) |
1 | 1 | 70km/h | ※1 ※2 | |
十勝平原SA - 芽室IC | 80km/h | |||||
芽室IC - 本別IC | 70km/h | |||||
本別JCT - 足寄IC | ||||||
本別IC - 阿寒IC | 無料 |
- ※1 : 一部区間では4車線(100 km/hまたは80 km/h)
- ※2 : 千歳恵庭JCT - 十勝清水IC間は4車線化優先整備区間[36][37][38]うち、追分町IC - 夕張IC間の一部と占冠IC - 十勝清水IC間が事業化されている。
料金
編集千歳恵庭JCT - 十勝清水ICは対距離制。十勝清水IC - 本別IC・足寄ICは別料金。本別IC - 阿寒ICは新直轄方式のため無料。
途中通行止めとなり、一旦高速道路を降り再度乗り継いだ場合、通常は利用距離に応じ料金調整が行われるが、NEXCO東日本によると他の高速とは異なる料金体系のため、距離制であるにもかかわらず、調整前後で料金が変わらないという区間が存在する。
交通量
編集本線
編集24時間交通量(台) 道路交通センサス
区間 | 平成17年(2005年)度 | 平成22年(2010年)度 | 平成27年(2015年)度 | 令和3(2021)年度 |
---|---|---|---|---|
千歳恵庭JCT - 千歳東IC | 2,515 | 4,094 | 4,775 | 4,150 |
千歳東IC - 追分町IC | 2,513 | 5,363 | 5,554 | 4,743 |
追分町IC - 夕張IC | 2,277 | 5,225 | 5,708 | 5,000 |
夕張IC - むかわ穂別IC | 調査当時未開通 | 6,302 | 5,810 | |
むかわ穂別IC - 占冠IC | 6,297 | 5,836 | ||
占冠IC - トマムIC | 調査当時未開通 | 6,940 | 6,033 | 5,677 |
トマムIC - 十勝清水IC | 7,596 | 6,305 | 5,927 | |
十勝清水IC - 芽室IC | 1,687 | 8,193 | 5,309 | 4,833 |
芽室IC - 帯広JCT | 1,645 | 8,210 | 5,179 | 4,691 |
帯広JCT - 音更帯広IC | 1,454 | 6,094 | 3,239 | 3,269 |
音更帯広IC - 池田IC | 1,706 | 6,194 | 3,279 | 3,608 |
池田IC - 本別JCT | 1,435 | 5,670 | 3,284 | 3,382 |
本別JCT - 本別IC | 591 | 2,333 | 2,097 | 2,411 |
本別IC - 浦幌IC | 調査当時未開通 | 994 | 2,036 | 4,140 |
浦幌IC - 白糠IC | 調査当時未開通 | 2,159 | 4,395 | |
白糠IC - 庶路IC | 調査当時未開通※ | 4,633 | ||
庶路IC - 阿寒IC | 4,534 | |||
阿寒IC - 釧路西IC間 | 未開通 |
(出典:「平成22年度道路交通センサス」・「平成27年度全国道路・街路交通情勢調査」・「令和3年度全国道路・街路交通情勢調査」(国土交通省ホームページ)より一部データを抜粋して作成)
- 平成22年度の調査期間中において千歳東IC - 夕張ICと占冠IC - 本別ICでは、高速道路無料化社会実験が行われていた。
端野支線
編集24時間交通量(台) 道路交通センサス
区間 | 平成17年(2005年)度 | 平成22年(2010年)度 | 平成27年(2015年)度 | 令和3(2021)年度 |
---|---|---|---|---|
本別JCT - 足寄IC | 940 | 3,337 | 1,297 | 1,241 |
(出典:「平成22年度道路交通センサス」・「平成27年度全国道路・街路交通情勢調査」・「令和3年度全国道路・街路交通情勢調査」(国土交通省ホームページ)より一部データを抜粋して作成)
- 平成22年度の調査期間中において本別JCT - 足寄ICでは、高速道路無料化社会実験が行われていた。
地理
編集通過する自治体
編集千歳恵庭 - 阿寒間
編集本別 - 足寄間
編集接続する高速道路
編集参考
編集2012年(平成24年)11月10日に道央自動車道の森IC - 大沼公園IC間開通時、同区間の暫定2車線区間として初めて中央線にワイヤロープ式の防護柵が導入された後、道東自動車道の夕張IC - 占冠IC (5.0 km) にも試験的設置が行われた。これはかねてより国立研究開発法人土木研究所寒地土木研究所において、スウェーデンで採用されている同様の防護柵を参考に研究が積み重ねられ、全国の高速道路で試験的に導入された物の一つであるが[60][61][62]、その後全国的に中央線ワイヤロープ防護柵の車両逸脱事故防止効果の高さが実証された事から、2018年(平成30年)6月15日に国土交通省が、全国の暫定対面2車線区間の高速道路全路線部分について中央線ワイヤロープ防護柵の設置を発表し、そのうち道東自動車道部分については、技術的に設置困難な橋梁・トンネル部分を除いて千歳恵庭JCT( - 本別JCT) - 本別IC・本別JCT - 足寄ICでの設置が予定されている[63]。
また「防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策」としてトマムIC - 十勝清水ICの一部(広内トンネル他)が、4車線化工事を行う候補区間としてあげられた[64]。
脚注
編集注釈
編集- ^ 道路の整備に必要な事業用地約89万m2は過去に原野商法によって土地が過度に細分化された区間が含まれており、北海道開発局による用地取得が難航したものの[8]、最終的には話し合いによって当該部分を全て買収する事ができたという[9]。また、その他の事由により用地の取得が困難となった5筆2万9,300m2については2018年2月に北海道開発局長が土地収用法に基づく事業認定の申請を行い、翌3月には申請通りの事業認定を得て土地の強制収容が可能となった[10]。一部報道に拠れば、2020年1月14日迄に全ての事業用地の移転登記を完了しており[9]、これにより阿寒ICと釧路西IC間の開通、即ち釧路市中心部と帯広都市圏・札幌都市圏との高速道路ネットワーク接続に向けて大きく前進する事となる。
出典
編集- ^ “Japan's Expressway Numbering System” (PDF). Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism. 2022年4月4日閲覧。
- ^ a b “<特報 土曜フラッシュ>「十勝スカイロード」30日開通 道東に夢もたらす初の高速50.3キロ”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1995年10月21日)
- ^ 高速道路ナンバリング路線図(国土交通省)
- ^ “道東自動車道 千歳-夕張、あす開通”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1999年10月6日)
- ^ ドラぷら 高速料金・ルート検索 - 道路名から検索
- ^ “道東自動車道(夕張IC~占冠IC間)開通1年後の利用状況について 平成24年10月26日プレスリリース”. 北海道開発局、東日本高速道路株式会社北海道支社. 2016年3月14日閲覧。
- ^ “道東道阿寒ICきょう午後開通 釧路市内初のIC”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2016年3月12日)
- ^ “未開通の道東道 阿寒-釧路西間 買収難航 続く分断 原野商法で土地細分化”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2016年)
- ^ a b “道東道、用地買収完了 阿寒-釧路”. 釧路新聞 (釧路新聞社). (2020年4月16日)
- ^ 国土交通省告示第四百八十三号(国土交通大臣石井啓一)2018年3月23日 (PDF, 129 KB)
- ^ 『平成31年度予算に向けた新規事業採択時評価(事業概要資料)【道路・街路事業】』(pdf)(プレスリリース)国土交通省、2019年3月28日 。2019年4月13日閲覧。
- ^ “スマートインターチェンジの高速道路会社への事業許可および準備段階調査着手について” (PDF). 国土交通省道路局 (2022年9月30日). 2022年9月30日閲覧。
- ^ “高速道路会社への事業許可およびスマートインターチェンジの準備段階調査への採択等を行いました” (PDF). 国土交通省道路局 (2020年10月23日). 2020年10月23日閲覧。
- ^ “防災・減災、国土強靭化に向けた道路の5か年対策プログラム(北海道ブロック版)を策定” (PDF). 国土交通省 北海道開発局 (2021年4月27日). 2021年4月30日閲覧。
- ^ “北海道横断自動車道(足寄町〜陸別町陸別)の事業再開について 〜高規格道路のミッシングリンク解消に向けて事業を推進〜” (PDF). 国土交通省北海道開発局 (2021年7月30日). 2021年7月31日閲覧。
- ^ a b “出足そろり道東道 開通1カ月 利用、見込み下回る1日1080台 「季節的要因も」”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1995年12月4日)
- ^ a b “道東道 千歳恵庭 - 夕張間が開通 物流、観光に期待膨らむ 「企業誘致にも有効」”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1999年10月8日)
- ^ “1日平均2500台 道東道新区間開通1カ月 予想上回る利用”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1999年11月13日)
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- ^ “<そらねっと24 けいざいトレンド>道東道開通後の夕張紅葉山 国道閑散 やはり「素通り」 交通量6割減 土産店、コンビニ打撃 広域観光に期待も”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2011年12月20日)
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- ^ 2車線高速の中央分離帯にワイヤーロープ 試行設置23区間が決定 2017.03.01 乗りものニュース編集部2018年6月20日閲覧
- ^ NEXCO 3社と寒地土木研究所、ワイヤロープ式防護柵に大型車を衝突させる実験を公開 事故車が車線を塞いでいる想定の対応訓練も実施 トラベルWatch 政木 桂 2017年3月10日 18:092018年6月20日閲覧
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- ^ 4車線化等の個別箇所概要(国土交通省)2019年(平成31年)3月12日閲覧
関連項目
編集外部リンク
編集- 東日本高速道路株式会社(千歳恵庭JCT - 本別IC間・本別JCT - 足寄IC間)
- 国土交通省北海道開発局(本別IC - 釧路IC間・足寄IC - 北見IC間)