「両対数グラフ」の版間の差分
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[[File:LogLog exponentials.svg|thumb|200px|right|両対数グラフの例<br><math>y=x^3, y=x^2, y=x</math> が直線になっていること、対数目盛の数値の取り方に注意]] |
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'''両対数グラフ'''(りょうたいすうグラフ、log–log graph)<ref name=DC>David Carr Baird・加藤幸弘・千川道幸・近藤康『実験法入門』ピアソンエデュケーション(2004年12月)</ref><ref name=TR>[[東京理科大学]] 理学部第二部 物理学科編『物理学実験 入門編』内田老鶴圃 (2008/04) </ref><ref name=TH>[[東北大学]] 自然科学総合実験[http://jikken.he.tohoku.ac.jp/ri/modules/tinyd4/index.php?id=4]{{リンク切れ|date=2023-09}}</ref><ref name=TD>[[電気通信大学]] 基礎科学実験A [http://physics.e-one.uec.ac.jp/report/graf/semi-log.html]{{リンク切れ|date=2023-09}}[http://physics.e-one.uec.ac.jp/report/graf.html#semi-log]{{リンク切れ|date=2023-09}}</ref>とは、[[グラフ (関数)|グラフ]]の両方の軸が[[対数スケール]]になっているグラフである。極端に範囲の広いデータを扱える。 |
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'''両対数グラフ'''(りょうたいすう-)とは、グラフの両方の軸が対数目盛になっているグラフである。極端に範囲の広いデータを扱うことができる。 |
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== 冪関数 == |
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横軸をxにし、縦軸をyにすると、 |
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[[冪乗則|冪関数]] |
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:<math>y=x^ |
: <math>y = a x^n</math> |
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:(nは定数) |
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を考える。''a'' 、''n'' は定数である。両辺の[[対数]]を取ると |
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という式のグラフは直線になる。 |
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: <math>\log y = n \log x + \log a</math> |
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となる。したがってこれを両対数グラフで表す、すなわち横軸を log ''x'' に、縦軸を log ''y'' に取ると、このグラフは[[直線]]になる。対数の底には任意の正数を使っても底の変換をすることにより本質的な違いは生じないが、通常10を底とし[[常用対数]]を使うことが多い。 |
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冪関数に従う実験データから[[回帰分析]]で定数''a'' 、''n'' を求めるとき、冪関数のままだと[[非線形回帰]]となるが、対数をとることで[[線形回帰]]として扱うことができ、解析が非常に簡単になる。 |
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== 例 == |
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[[流体力学]]で使われる[[ムーディー線図]]は横軸が10<sup>3</sup>から10<sup>8</sup>の範囲となり、縦軸も最小値と最大値に10倍以上の開きがあるため、通常は両対数グラフで表示される。 |
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== 参考文献 == |
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*[[統計図表]] |
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* [[順位・規模法則]] |
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{{DEFAULTSORT:りようたいすうくらふ}} |
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[[category:グラフ]] |
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[[Category:数学に関する記事]] |
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[[Category:対数]] |
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[[de:Logarithmenpapier#Doppeltlogarithmisches Papier]] |
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[[en:Log-log graph]] |
2023年9月27日 (水) 04:12時点における最新版
両対数グラフ(りょうたいすうグラフ、log–log graph)[1][2][3][4]とは、グラフの両方の軸が対数スケールになっているグラフである。極端に範囲の広いデータを扱える。
冪関数
[編集]を考える。a 、n は定数である。両辺の対数を取ると
となる。したがってこれを両対数グラフで表す、すなわち横軸を log x に、縦軸を log y に取ると、このグラフは直線になる。対数の底には任意の正数を使っても底の変換をすることにより本質的な違いは生じないが、通常10を底とし常用対数を使うことが多い。
冪関数に従う実験データから回帰分析で定数a 、n を求めるとき、冪関数のままだと非線形回帰となるが、対数をとることで線形回帰として扱うことができ、解析が非常に簡単になる。
例
[編集]流体力学で使われるムーディー線図は横軸が103から108の範囲となり、縦軸も最小値と最大値に10倍以上の開きがあるため、通常は両対数グラフで表示される。