現在表示しているのは、次のバージョン向けのドキュメントです。Kubernetesバージョン: v1.28
Kubernetes v1.28 のドキュメントは積極的にメンテナンスされていません。現在表示されているバージョンはスナップショットです。最新のドキュメントはこちらです: 最新バージョン
Serviceを利用したクラスター内のアプリケーションへのアクセス
ここでは、クラスター内で稼働しているアプリケーションに外部からアクセスするために、KubernetesのServiceオブジェクトを作成する方法を紹介します。 例として、2つのインスタンスから成るアプリケーションへのロードバランシングを扱います。
始める前に
Kubernetesクラスターが必要、かつそのクラスターと通信するためにkubectlコマンドラインツールが設定されている必要があります。 このチュートリアルは、コントロールプレーンのホストとして動作していない少なくとも2つのノードを持つクラスターで実行することをおすすめします。 まだクラスターがない場合、minikubeを使って作成するか、 以下のいずれかのKubernetesプレイグラウンドも使用できます:
バージョンを確認するには次のコマンドを実行してください:kubectl version
.
目標
- 2つのHello Worldアプリケーションを稼働させる。
- Nodeのポートを公開するServiceオブジェクトを作成する。
- 稼働しているアプリケーションにアクセスするためにServiceオブジェクトを使用する。
2つのPodから成るアプリケーションのServiceを作成
アプリケーションDeploymentの設定ファイルは以下の通りです:
apiVersion: apps/v1
kind: Deployment
metadata:
name: hello-world
spec:
selector:
matchLabels:
run: load-balancer-example
replicas: 2
template:
metadata:
labels:
run: load-balancer-example
spec:
containers:
- name: hello-world
image: gcr.io/google-samples/node-hello:1.0
ports:
- containerPort: 8080
protocol: TCP
-
クラスターでHello Worldアプリケーションを稼働させます: 上記のファイルを使用し、アプリケーションのDeploymentを作成します:
kubectl apply -f https://k8s.io/examples/service/access/hello-application.yaml
このコマンドはDeploymentオブジェクトとそれに紐付くReplicaSetオブジェクトを作成します。ReplicaSetは、Hello Worldアプリケーションが稼働している2つのPodから構成されます。
-
Deploymentの情報を表示します:
kubectl get deployments hello-world kubectl describe deployments hello-world
-
ReplicaSetオブジェクトの情報を表示します:
kubectl get replicasets kubectl describe replicasets
-
Deploymentを公開するServiceオブジェクトを作成します:
kubectl expose deployment hello-world --type=NodePort --name=example-service
-
Serviceに関する情報を表示します:
kubectl describe services example-service
出力例は以下の通りです:
Name: example-service Namespace: default Labels: run=load-balancer-example Annotations: <none> Selector: run=load-balancer-example Type: NodePort IP: 10.32.0.16 Port: <unset> 8080/TCP TargetPort: 8080/TCP NodePort: <unset> 31496/TCP Endpoints: 10.200.1.4:8080,10.200.2.5:8080 Session Affinity: None Events: <none>
NodePortの値を記録しておきます。上記の例では、31496です。
-
Hello Worldアプリーションが稼働しているPodを表示します:
kubectl get pods --selector="run=load-balancer-example" --output=wide
出力例は以下の通りです:
NAME READY STATUS ... IP NODE hello-world-2895499144-bsbk5 1/1 Running ... 10.200.1.4 worker1 hello-world-2895499144-m1pwt 1/1 Running ... 10.200.2.5 worker2
-
Hello World podが稼働するNodeのうち、いずれか1つのパブリックIPアドレスを確認します。 確認方法は、使用している環境により異なります。 例として、Minikubeの場合は
kubectl cluster-info
、Google Compute Engineの場合はgcloud compute instances list
によって確認できます。 -
選択したノード上で、NodePortの値でのTCP通信を許可するファイヤーウォールを作成します。 NodePortの値が31568の場合、31568番のポートを利用したTCP通信を許可するファイヤーウォールを作成します。 クラウドプロバイダーによって設定方法が異なります。
-
Hello World applicationにアクセスするために、Nodeのアドレスとポート番号を使用します:
curl http://<public-node-ip>:<node-port>
ここで
<public-node-ip>
はNodeのパブリックIPアドレス、<node-port>
はNodePort Serviceのポート番号の値を表しています。 リクエストが成功すると、下記のメッセージが表示されます:Hello Kubernetes!
service configuration fileの利用
kubectl expose
コマンドの代わりに、
service configuration file
を使用してServiceを作成することもできます。
クリーンアップ
Serviceを削除するには、以下のコマンドを実行します:
kubectl delete services example-service
Hello Worldアプリケーションが稼働しているDeployment、ReplicaSet、Podを削除するには、以下のコマンドを実行します:
kubectl delete deployment hello-world
次の項目
詳細は serviceを利用してアプリケーションと接続する を確認してください。