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Culture

ART

“エイリアン的知性”である人工知能との共創が、〈わたしたち〉を解体する──現代美術家・岸裕真

AI(人工知能)を「エイリアン的主体」として捉え、未知との“創造”に取り組んできた現代美術家の岸裕真。AIとの共創は、いかにして作家性や近代的個人を解体しうるのか。岸の思索と実践から、その未来を浮き上がらせる。

トランスジェンダーのミュージシャンたち、米国ツアーを中止。トランプ政権による標的化を回避

カナダ出身のトランスジェンダー音楽家たちが、ふたつの性別しか認めないトランプ政権の方針や国境管理の強化を受け、米国ツアーを中止している。ビザ取得のハードルや拘束リスクが高まるなか、アーティストたちは活動の場を見直し始めている。
ART

森美術館『マシン・ラブ』展に参加するアーティストの佐藤瞭太郎は、インターネットで浮遊するアセットの儚さを想う:SAY HELLO! #001

イノベーションも最新のテクノロジーも、AIではなく人がつくる(当然)。だから『WIRED』日本版には「SAY HELLO!」したい人がたくさんいます。例えば、アーティストの佐藤瞭太郎。目下、森美術館で2025年6月8日まで開催中の『マシン・ラブ:ビデオゲーム、AIと現代アート』展に作品を出展中。

Netflix「ブラック・ミラー」シーズン7、全話をランキングで一挙紹介

Netflixで「ブラック・ミラー」の最新シーズンの配信が始まった。『WIRED』の独断による、シーズン7の全エピソードのランキングをお届けする。
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ジブリ風AI画像の限界を、宮崎駿は知っている

GPT-4oが公開されたことで世界にスタジオジブリ風の画像が溢れている。その悪影響は、つくり手よりも受け手側に及ぼされる可能性が大きい。『The New Yorker』の論考。
BOOK REVIEW

金原ひとみ『YABUNONAKA―ヤブノナカ―』レビュー|実像と虚像、その暗闇までを見つめる作家の業

文芸業界を舞台にした「性加害」を主要なモチーフとする金原ひとみの最新長編『YABUNONAKA―ヤブノナカ―』は、性、暴力、地位や権力、そして愛が、登場人物たちの複雑な関係性に編み込まれていく。そのタイトルに示唆された作家の業とは。

テックワーカー向け“招待制”リアル恋活イベントの内情

サンフランシスコのベイエリアでは、シリコンバレーのテック業界で働く人たちを対象にした対面型デートイベントが大盛況だ。“事前審査あり”のこれらのイベントは、マッチングアプリに疲れた人たちの人気を集めている。

大阪・関西万博、編集部おすすめのパビリオン

4月13日、いよいよ大阪・関西万博が開幕した。オープン直前に大阪・関西万博を訪れた編集部員が、ポッドキャストで見どころを紹介! その内容を記事でもお届けする。

いますぐ観たい! Netflixのおすすめ映画35選【2025年最新】

『鬼才之道 ~冥界タレント協会』、『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』や『すずめの戸締まり』 など。いまNetflixで観るべき映画を紹介しよう。
Promotion

ちゃんと怖い! 夜の百貨店を満喫するApple Vision Proによる「新・ホラー体験」

闇夜の中の百貨店。誰もいないはずの場所に何かがいる──。 閉店後の百貨店を舞台に、Apple Vision Proを装着して体験するホラーコンテンツが誕生した。共創型オープンイノベーションラボ 「STYLY Spatial Computing Lab(SSCL)」のプロジェクトメンバーであるJ.フロント リテイリングとSTYLYが「体験百貨店」というコンセプトでリアル × 空間コンピューティングのコンテンツを生み出した。J.フロント リテイリングの東田中康仁とSTYLY 執行役員 CMO SSCL所長渡邊遼平、ワークショップを設計したデザインリサーチャーの淺田史音の3人に、今回の取り組みについて訊いた。
Promotion

「近っ!」これが空間コンピューティング時代のエンターテインメント!:Apple Vision Proのプロレスコンテンツ

プロレスを至近距離で体感できる「新しい体験」が登場した。Apple Vision Pro向けに開発された『バーチャルプロレス スペシャルマッチ「清宮海斗vs拳王」powered by Pontaパス』は、共創型オープンイノベーションラボ 「STYLY Spatial Computing Lab(SSCL)」のプロジェクトメンバーであるKDDI、STYLYに、AbemaTV、NOAHを加えて生み出された。空間コンピューティングという新しい時代のエンターテインメントのかたちについて、KDDIの佐野学 とSTYLYの渡邊遼平に話を訊いた。

Nintendo Switch 2の「ゲームチャット」がひらく、新しい遊びのかたち

「Nintendo Switch 2」の注目機能のひとつが、任天堂のゲーム機に初めて備わったソーシャル機能「ゲームチャット」だ。最大12人のフレンドとボイスチャットを楽しみながら、ゲーム画面を共有するなど、新しいかたちでのゲーム体験を提供する。
WWL

美しく奇妙な10のペルソナ。プラダの2025年春夏キャンペーンを、なぜ「読む」べきなのか:WIRED WHITE LIST #015

イノベーションとアイデアのタネはどこにある? 『WIRED』日本版がキャッチした、ファイブ(またはシックス)センスを刺激するグッドニュース。キャリー・マリガンがヒロインとなったプラダのキャンペーンは、10の多元的な女性像を生み出し、オテッサ・モシュフェグは10の短編小説を紡いだのだった(そのいくつかはけっこうSF)。

「Nintendo Switch 2」の米国価格、トランプ関税でどうなる?

米国での450ドルという高価格に、すでに批判の声が上がっていた「Nintendo Switch 2」。トランプ大統領の新たな関税措置により、さらなる値上げの可能性が浮上した。米任天堂の社長は『WIRED』に対し、状況を「積極的に精査中」だと語った。

冷めた視線を熱狂に変える!? 大阪・関西万博『テクノロジー × カルチャー』的見どころガイド

世間に漂う懐疑的な空気が払拭されないまま、大阪・関西万博がまもなく開幕する。空気を読まない『WIRED』日本版は、8つのシグネチャーパビリオンのうち、とりわけ「テクノロジー×カルチャー」の要素が色濃い4つのパビリオンの見どころをお届け!

韓国のキムチづくりに学ぶ「塩加減」の極意

韓国の発酵食品であるキムチは、白菜や唐辛子などでつくるのが一般的だ。おいしさの鍵を握るのは塩加減。ところが本場の家庭では、なんと目分量で適切な塩の量を見極めていた。秘訣を知るため、フードライターであるわたしは再びキムチづくりの現場に立ち会った。

トランプがイーロンとともに火星植民に出かけたらこんな感じ?──『ミッキー17』池田純一レビュー

インクジェット型の“人間印刷機”で、何度でもプリントされる(=生き返る)ミッキー。人間の尊厳も生命の尊厳も根こそぎ吹っ飛ばすその「チープさ」の根源にある、「テクノ・キャピタリズムのグロテスクさ」を笑い飛ばすことにこそ、本作の狙いがあると池田純一は見立てる。果たしてポン・ジュノは『ミッキー17』を通じて何を表出させようとしたのだろうか。

ポン・ジュノはなぜ原作を改編したのか──『ミッキー17』でも貫かれた“壊れない善”をめぐる目線

韓国の俊英ポン・ジュノ監督がアカデミー賞受賞後に選んだのは、ハリウッド(つまりはビッグバジェット)のSF映画だった。主人公・ミッキーに待っているのは、何度死んでも再生(=人体プリント)される「使い捨ての労働者」としての日々。人体プリントのギミックは原作小説と同様だが、どん底の環境に置かれたそのキャラクター像は、原作からかなり変更されている。そうした“脚色”には、いかなる狙いがあったのだろうか。

Netflix「アドレセンス」のクリエイターが語る“マノスフィア”の深層──その引力に潜む危うさ

Netflixのドラマ「アドレセンス」で、13歳の少年が殺人容疑に問われるという衝撃的な物語の脚本を共同執筆したジャック・ソーン。彼はリサーチをするなかで、インターネット上で拡散する思想のあまりの浸透力に衝撃を受けたという。

「Nintendo Switch 2」の詳細が発表!「ゲームチャット」機能から新しい遊び方まで、内容を総まとめ

待ち望まれていた「Nintendo Switch 2」の詳細が発表された。「ゲームチャット」機能からマウスのように使える新しいJoy-Con、数々の新作や「アップグレード版」、価格まで、その内容を紹介しよう。

量子コンピューターが変える未来:2025年3月に最も読まれた10本のストーリー

この3月に「WIRED.jp」で公開した記事のなかから、量子コンピューターやTikTok発の“空港ギリギリ到着術”に関する記事など、最も読まれた10本のストーリーを紹介する。

Netflixでいま観るべき、おすすめ番組40選【2025年最新】

「アドレセンス」や「SAKAMOTO DAYS」、「ボーイフレンド」など。注目の話題作が続々登場するNetflixのおすすめ番組を、US版『WIRED』編集部がピックアップした。

ユヴァル・ノア・ハラリ『NEXUS 情報の人類史』ブックレビュー by 池田純一

「情報革命により保守が自滅した21世紀にリベラル・デモクラシーを擁護する近代ヨーロッパ精神の代弁者」──。『NEXUS 情報の人類史』の著者ユヴァル・ノア・ハラリのことを、デザインシンカー・池田純一はそう表現する。そして池田によれば、『NEXUS』という書名、見事に「名は体を表している」という。本書が拓いた広大な知のフィールドを読み解くためには欠かせない、必読の航海図!

科学者はアーティストの“同志”──宇多田ヒカル「CERN探訪記」

キャリア25周年を記念したベストアルバムのタイトルが『SCIENCE FICTION』。CD初収録となる新曲のモチーフは「シュレーディンガーの猫」、あるいは「量子もつれ」。長年培ってきた“サイエンスへの求知心”を、ここにきて顕わにしだした不世出のアーティスト・宇多田ヒカル。そんな彼女が、素粒子物理の世界的研究拠点の一角、スイスのCERN(欧州原子核研究機構)を訪れて感じたこと、考えたこと。(雑誌『WIRED』日本版VOL.56「Quantumpedia その先の量子コンピューター」特集より一部抜粋)
Regenerative

「非・西洋」から立ち上がる、土とコミュニティの力でつくる建築──プリツカー賞建築家フランシス・ケレ、建築の社会的役割を語る

アフリカにルーツをもつ建築家として、建築界のノーベル賞とも称される「プリツカー賞(2022年)」を受賞したフランシス・ケレ。西洋のコピーではない、土着の知恵と地域コミュニティに根ざしたアプローチを確立してきたケレの建築思想を浮き彫りにする。
QUANTUMPEDIA

『進撃の巨人』『つるのおんがえし』『STEINS;GATE ELITE』 etc… 量子の世界を理解するためのカルチャーガイド

難しそうな量子の世界もエンタメを通じてならわかりやすい? アニメから映画、小説、ビデオゲームにボードゲーム。大阪大学で量子コンピューターの研究に携わる藤井啓祐教授に量子な要素を感じる作品を教えてもらった。
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アプリをやめて、汗を流そう──“出会い系”を超える愛をスポーツクラブで見つける

ポスト・パンデミックの時代、サンフランシスコのスポーツコミュニティは、汗を流す趣味を通じた出会いこそが、マッチングアプリを使うよりも深く長続きする関係につながることを証明しつつある。

【精選 量子⽤語集】“⾔葉”をひもとく──量子コンピューターが好きになる(?)

「なぜその概念が量子コンピューターにとって重要なのか?」「そもそも量子コンピューターは、わたしたちの未来にどう影響するのか?」─。「これから」を理解するためには、何はともあれ言葉を知る必要がありそうだ。というわけで、今春、量子コンピューターの常設展示が新たに始まる「日本科学未来館」の叡智を存分にお借りした【精選量子用語集】を、ここにお届け!

結局、量子コンピューターって何なの?

原子よりも小さな「粒子の世界」の「不思議なルール」(=量子力学)を活用することで、無数の可能性を同時に考え、“正しい答え”をすばやく「浮かび上がらせる」ことに長けた計算機──。ごくシンプルに量子コンピューターを表現するならば、おおよそこうなるだろうか。とはいえ「量子力学ワカラナイ」「どんな原理で動くのか想像もつかない」という声はまだまだ聞こえてくる。なので、本記事ではそのあたりはすっ飛ばし、それでも「量子コンピューターとは何なのか?」をつかんでもらうべく、解説を試みる!
Quantumpedia

宇多田ヒカルが表紙 & カバーストーリーに! 『WIRED』日本版 最新号「その先の量子コンピューター」

量子力学の誕生から100年。この記念イヤーに『WIRED』日本版が刊行する最新号「Quantumpedia:その先の量子コンピューター」の予約が本日スタートした(プレゼントキャンペーンも要チェック!)

ボブ・ディランのアーキタイプを通じて描かれる現代アメリカ社会のおとぎ話:『名もなき者』池田純一レビュー

突然フォークシーンに登場し、瞬く間に人気を博し、ロックへと転じていった濃密なるボブ・ディランの4年間を描いた本作は、バイオピック=伝記映画の様相を呈しながらも(1960年代の過去にあった話というよりも)、むしろ2020年代の現代に対する風刺のようにも思える作品だ。そしてさらに、なぜ原題は“A Complete Unknown”という奇妙な名前が付けられているのだろうか。デザインシンカー・池田純一が、その謎をひもとく。
WWL

トヨタ ハイエース×アート。クルマの楽しさを拡張するイベントが、3月15日(土)と16日(日)の限定開催(プレゼントも):WIRED WHITE LIST #013

イノベーションとアイデアのタネはどこにある? 『WIRED』がキャッチした、ファイブ(またはシックス)センスを刺激するグッドニュース。今回は3月15日(土)と16日(日)、東京・渋谷で開催される、クルマ×アートのイベントについて。キャンバスとなったのはマットブラックのトヨタ ハイエースで数量限定のプレゼント(抽選)もあるとか。

キャピタリズムからポピュリズムへ──「イカゲーム」の鋭利な現代社会批判は3年経っても健在だ:「イカゲーム2」池田純一レビュー

ブームを呼んだ「あの名作」が、3年間の雌伏を経て帰ってきた(しかも作中時間はきっかり3年後!)。では前作(シーズン1)と今作(シーズン2)を見比べたとき、何が通底し、何が置き変わったのだろうか。ネタバレをやや含みつつ、デザインシンカー・池田純一がシーズン2を解題し、さらには今夏配信予定となるシーズン3の展望を予測する。
WWL

『アイアンマン2』に登場した、あのドーナツショップが日本にもついに:WIRED WHITE LIST #012

イノベーションとアイデアのタネはどこにある? 『WIRED』日本版がキャッチした、ファイブ(またはシックス)センスを刺激するグッドニュース。『アイアンマン2』やMaroon 5のMV、SFシットコム『フューチュラマ』などにも登場したドーナツショップが日本上陸予定。

「TikTok禁止」で注目。キャンディス・リンが中国ネット文化の“非公式大使”になった理由

ソーシャルメディアインフルエンサーのキャンディス・リンは、中国と欧米のネット文化をつなぐ存在だ。TikTokとInstagramを合わせて230万人以上のフォロワーをもつ彼女は、米国のSNSユーザーが「小紅書」を知る前から、中国のソーシャルメディアの面白さを紹介していた。

なぜ権威主義体制は存続できるのか?:アカデミー賞ノミネート作『聖なるイチジクの種』監督インタビュー

2025年アカデミー賞で国際長編映画賞にノミネートされ、カンヌ国際映画祭では審査員特別賞を受賞した映画『聖なるイチジクの種』。描かれるのは、イランの権威主義体制とそれに抗議するデモの間で揺れる家族の姿だ。本作を制作したことで国外への脱出を余儀なくされたモハマド・ラスロフ監督に、作品への思いを訊いた。
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Spotify症候群から抜け出す方法

いまやデータとなった音楽の歴史すべてを指先のフリックひとつで操ることができる。だが、おすすめの音楽を繰り出してくるアルゴリズムのせいで、自分が本当に求める音楽と出合う機会をわたしたちは失っているのかもしれない。

iPhoneの新しいエントリーモデルはAI時代の“標準機”:2025年2月に最も読まれた10本のストーリー

この2月に「WIRED.jp」で公開した記事のなかから、iPhoneの最新モデル「16e」や中国発のAIプラットフォーム「DeepSeek」に関する記事など、最も読まれた10本のストーリーを紹介する。

ゲーム業界にも波及? 反トランスジェンダー政策への懸念を抱く開発者たち

メタ、グーグル、アマゾンといった企業がトランプ大統領の指示に追随し、多様性推進の取り組みを撤回している。そんななか、トランスジェンダーやジェンダークィアのゲーム開発者たちは、すでに厳しい状況にある業界がさらなる影響を受けるのではないかと危機感を抱いている。
WWL

森美術館の「マシン・ラブ:ビデオゲーム、AI と現代アート」展は、なぜキャプションも必読なのか:WIRED WHITE LIST #011

イノベーションとアイデアのタネはどこにある? 『WIRED』がキャッチした、ファイブ(またはシックス)センスを刺激するグッドニュース。森美術館では、2025年6月8日(日)まで「マシン・ラブ:ビデオゲーム、AI と現代アート」展が開催中。いつもは作品を感じたい派の人も、この展示では解説をちゃんと読んでほしい。

東京に行く前に、米国人がChatGPTで日本語を学んでみた

米国人ライターであるわたしは、東京旅行を前にChatGPTの「高度な音声モード」で日本語学習に挑戦した。生成AIは旅行者向けの語学ツールとしてどこまで役立つのか、その可能性と限界を探った。

メキシコの俊英ミシェル・フランコが描く「記憶」をめぐる洞察にあふれたドラマ:映画『あの歌を憶えている』監督インタビュー

記憶とは、どこまでが真実で、どこからが幻想なのか──。メキシコの俊英ミシェル・フランコが手がける『あの歌を憶えている』は、過去と現在が交錯し、喪失と再生が織りなす深遠なドラマだ。記憶の曖昧さと、それでもなお人をつなぐ力に迫る本作。監督自らが語る制作の背景と、「記憶」というテーマへの独自の洞察とは?

美しさのなかに、アルゴリズムのような再現性があるものを探して:永松 歩「Transcription: 都市の採譜」

街中や建物の中でよく目にするデジタルサイネージ。それが、誰でも自由に表現できるキャンバスになったら──。東京・京橋のTODA BUILDINGで新作「Transcription: 都市の採譜」を展示したプログラマー/CGアーティストの永松 歩は、そう語る。
BOOK REVIEW

人工知能にとって悟りとは? 救済とは?:円城塔『コード・ブッダ 機械仏教史縁起』レビュー

たっぷりの仕掛けと企みに満ちた壮大な物語絵巻、つまり“虚構”を貪り読む愉楽──。今年の読売文学賞を受賞した円城塔の新たなる代表作『コード・ブッダ』は、読み手の想像力を試す大真面目なユーモアに身を任せる態度が試される小説だ。

アカデミー賞ノミネート、監督・山崎エマが語る日本の「小学校」という“小さな社会”から見えてきたこと

日本の公立小学校の教育現場を1年間にわたって撮影した山崎エマ監督のドキュメンタリー映画『小学校〜それは小さな社会〜』から生まれた短編版が、第97回アカデミー賞で短編ドキュメンタリー映画賞にノミネートされた。日本を題材にした日本人監督による作品として同賞初ノミネートになった作品は、いかに生まれたのか。山崎に訊いた。

マッチョなファッションに着替えたテックCEOたち。その変化が意味すること

別人のように垢抜けた姿を次々に披露するテック業界の大物たち。彼らをファッション評論家やトレンドウォッチャーは絶賛するが、彼らは自分が本当に望む役割、すなわち「スーパーヴィラン(超悪玉)」にふさわしい身なりをするようになったのだ、という事実に、まだ誰も気づいていない。
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「意味の枯渇」とファンダムのゆくえ:映画『キャプテン・アメリカ /ブレイブ・ニュー・ワールド』が映す時代精神

ファンが盛り上がらないファンフィクションのカップリング、政治的な抗議運動、そしてファンからもマーベルからも軽んじられていた黒人スーパーヒーローの起用。シリーズ最新作の公開で読み解く2025年のMCU。