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大統領の陰謀 ニクソンを追いつめた300日

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
大統領の陰謀 ニクソンを追いつめた300日
All the President's Men
著者 カール・バーンスタイン
ボブ・ウッドワード
訳者 常盤新平
発行日 アメリカ合衆国の旗 1974年6月15日
日本の旗 1974年10月
発行元 アメリカ合衆国の旗 サイモン&シュスター
日本の旗 立風書房
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
ページ数 アメリカ合衆国の旗 349
次作 最後の日々英語版
コード ISBN 978-0671217815
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大統領の陰謀 ニクソンを追いつめた300日』(だいとうりょうのいんぼう ニクソンをおいつめた300にち、All the President's Men)は、1972年6月のウォーターゲート事件を『ワシントン・ポスト』紙で調査したジャーナリストのカール・バーンスタインボブ・ウッドワードによる1974年のノンフィクション書籍である。本書はウッドワードとバーンスタインの調査報道を、ウォーターゲート事件に関するウッドワードの最初の取材から、1973年4月のニクソン政権英語版高官のH・R・ホールドマンジョン・アーリックマンの辞任、そしてその3か月後のアレクサンダー・バターフィールド英語版による大統領執務室英語版ウォーターゲート・テープ英語版の暴露に至るまでを追っている。本書は2人が『ポスト』に寄稿した主要記事の背景にあった出来事が描かれており、特にヒュー・スローン英語版など、初期の記事で身元を明かされてることを拒んでいた情報源の名前も挙げられている。さらにウッドワードが情報源である「ディープ・スロート」と密会した様子も詳述されてる[注釈 1]。『フィラデルフィア・インクワイアラー』の元主幹で『ニューヨーク・タイムズ』の元編集長であるジーン・ロバーツ英語版は、ウッドワードとバーンスタインによるこの仕事を「おそらく史上最高の報道活動」と評している[1]

1976年に本書は映画化され、ロバート・レッドフォードダスティン・ホフマンがそれぞれウッドワードとバーンスタインを演じた。また同年には、リチャード・ニクソンの大統領職最後の数ヶ月を記録した続編の『最後の日々英語版』が出版された。

背景

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ウッドワードとバーンスタインは、ウォーターゲート事件についての本の執筆を構想していたが、俳優のロバート・レッドフォードが映画化権の購入に興味を示すまでは実現に至らなかった。映画のソフトの特典映像である『メイキング: 真実を語る』(Telling the Truth about Lies: The Making of "All the President's Men")の中でウッドワードは、本書の内容をウォーターゲート事件についての物語から彼らの調査と報道についての物語に変える上で重要な役割をレッドフォードが果たしたと述べている[2]

原書の題名はハンプティ・ダンプティについての童謡の「王様の馬と家来の全部がかかっても / ハンプティを元に戻せなかった」("All the king's horses and all the king's men / Couldn't put Humpty together again")の部分から引用されている。これと似た引用としては、ヒューイ・ロングをモデルとした架空の汚職知事のキャリアを描いたロバート・ペン・ウォーレンの1946年の小説『すべて王の臣英語版』(All the King's Men)がある。

取り上げられた主な人物

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大統領

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大統領側近

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肩書きは1972年当時の大統領府または再選委員会の役職に基づく。

ホワイトハウス

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大統領再選委員会 (CRP)

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その他の大統領の部下

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不法侵入犯

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検察陣

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判事

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ワシントン・ポスト

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上院議員

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情報提供者

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出版

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サイモン&シュスターリチャード・E・スナイダー英語版は代理人のデヴィッド・オブスト英語版を通じて本書の出版権を購入した。著者たちは5万5000ドルの前払い金を受け取った[5]

本書は出版当日までに批評家向けの見本は存在しなかった。サイモン&シュスターは本書に続いてジョン・ディーン、モーリーン・ディーン、ジョン・アーリックマンジョン・N・ミッチェルの本も出版しており、「ウォーターゲート」の出版社として知られるようになった[6]

日本語版

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  • カール・バーンスタイン; ボブ・ウッドワード 著、常盤新平 訳『大統領の陰謀 ニクソンを追いつめた300日』立風書房、1974年10月。 
  • カール・バーンスタイン; ボブ・ウッドワード 著、常盤新平 訳『大統領の陰謀 ニクソンを追いつめた300日』文藝春秋、1980年11月25日。ISBN 978-4167258016 
  • カール・バーンスタイン; ボブ・ウッドワード 著、常盤新平 訳『大統領の陰謀 ニクソンを追いつめた300日』文藝春秋、2005年9月2日。ISBN 978-4167651558 
  • カール・バーンスタイン; ボブ・ウッドワード 著、常盤新平 訳『大統領の陰謀〔新版〕』早川書房、2018年9月5日。ISBN 978-4150505295 

注釈

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  1. ^ a b 「ディープ・スロート」の正体は、当時のFBI副長官のW・マーク・フェルトであることが2005年に明らかとなった。

参考文献

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外部リンク

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