鈴島
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鈴島 | |
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(国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成) | |
所在地 | 日本(三重県北牟婁郡紀北町) |
所在海域 | 熊野灘 |
座標 | 北緯34度9分38秒 東経136度18分12秒 / 北緯34.16056度 東経136.30333度 |
最高標高 | 101.3[1] m |
プロジェクト 地形 |
鈴島(すずしま)は、三重県北牟婁郡紀北町・三浦海岸の東の沖合約2km[1]の熊野灘に位置する、南北800m、東西600mの大きさの無人島(地番は三浦824番地[2])。島内には「鈴島池」という海跡湖が見られる。貴重な植物の群生地であると同時に絶滅危惧種のカンムリウミスズメ等の鳥類の生息地となっている。島名は本土の紀北町三浦にある「鈴島山海蔵寺」から取ったとされる[1]。
自然保護の歴史
[編集]戦後に至るまで鈴島の自然の貴重性が注目されることはなかったが、魚付林として漁民に守られてきた[1]。一時は架橋し観光地化する計画もあったという。
まず、1956年(昭和31年)5月2日に「鈴島暖地性植物群落」として島の北側4ha[1]が三重県指定天然記念物となった[2]。北側のみが指定された背景には、南半分の森林が伐採されてしまったということがある[1]。
続いて1968年(昭和43年)3月18日には近隣の丸山、赤野島と共に「造礁サンゴ群生地」として三重県の天然記念物指定を受けた[3]。
鈴島を含む「紀伊長島」地区は1979年(昭和54年)、小笠原諸島とともに国指定鳥獣保護区の特別保護地区に指定されている。特別保護地区指定は10年おきに更新され、2009年(平成21年)11月1日からの更新では指定期間が20年に延長された[4]。
動植物
[編集]動物
[編集]鳥類が34科74種確認されている。
このほか、本土から渡ったとされるニホンジカやニホンイノシシが確認されている。造礁サンゴは23種いる[3]。
植物
[編集]照葉樹林が発達する。
人工的なヒノキの植林も見られる。
交通
[編集]- 最寄り駅はJR紀勢本線三野瀬駅。徒歩10分ほどで三浦港に到着する[5]。三浦港からは船で10分ほどである[5]が、入島には紀北町教育委員会の許可が必要である[6]。公共交通は存在しない。
- 三浦海岸にある高塚公園展望台からは鈴島がよく見える。
脚注
[編集]- ^ a b c d e f 「角川日本地名大辞典」編纂委員会、昭和58年、626ページ
- ^ a b 三重県教育委員会事務局社会教育・文化財保護室、年代不明
- ^ a b 三重県教育委員会事務局社会教育・文化財保護室、みんなで、守ろう!活かそう!三重の文化財・造礁サンゴ群生地(2010年1月31日閲覧。)
- ^ a b 環境省、2009年
- ^ a b リクルート『鈴島暖地性植物群落の基本情報-じゃらん観光ガイド』(2010年1月31日閲覧。)
- ^ 三重県環境森林部自然環境室『三重県の紀伊長島地区の天然記念物・鳥獣保護区について』(2010年1月31日閲覧。)
参考文献
[編集]- 環境省『国指定紀伊長島鳥獣保護区 紀伊長島特別保護地区 指定計画書(案)』平成21年(2010年1月31日閲覧。)
- リクルート『鈴島暖地性植物群落の基本情報-じゃらん観光ガイド』(2010年1月31日閲覧。)
- 「角川日本地名大辞典」編纂委員会、『角川日本地名大辞典 24 三重県』、昭和58年6月8日、角川書店、1643pp.
- 三重県教育委員会事務局社会教育・文化財保護室『みんなで、守ろう!活かそう!三重の文化財・鈴島暖地性植物群落』(2010年1月31日閲覧。)