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六連島
	六連島（右）と馬島（左、別名「小六連島」）2021年撮影
所在地	日本; 山口県下関市
所在海域	響灘
所属諸島	響灘諸島
座標	北緯33度58分31秒東経130度51分55秒 / 北緯33.97528度東経130.86528度
面積	0.69 km²
海岸線長	3.9 km
最高標高	104 m
六連島六連島 (山口県) 六連島六連島 (日本)
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六連島（むつれじま）は、山口県下関市の響灘諸島に属する島である^[1]。

概要

下関市の西約4キロメートルに位置し^[1]^[2]、彦島の北西約5キロメートルに浮かぶ溶岩台地の島^[3]。面積0.69平方キロメートル、周囲3.9キロメートル、最高地点の標高104メートル^[4]。2019年（平成31年）4月1日の住民基本台帳によると、人口は90人、世帯数は42世帯^[5]。

六連島の隣約300メートルに福岡県北九州市小倉北区の馬島がある。馬島は六連島との対比より江戸時代には別名「小六連島」と呼ばれた。この両島間の海峡が県境となる^[6]。

六連島の地質は第三紀層および火山活動によりその地層を貫いて中央に噴出した玄武岩からなる^[2]^[7]。溶岩台地で水はけがよく、気候も温暖なことから、野菜のほか草花のハウス栽培がなされている^[3]。

歴史

縄文時代後・晩期、弥生時代前・中期、古墳時代におよぶ遺物が、1955年（昭和30年）^[3]、六連島南西部の音次郎地区より発見されており、音次郎遺跡（六連島遺跡）と称される^[8]。

日本書紀の仲哀紀（巻第八仲哀天皇足仲彦天皇）には「没利島（もとり〈もつり〉しま）」として登場し^[9]、平安中期の能因歌枕には「牟都留能志麻」と表記されている。

1872年1月（明治4年11月）に、イギリス帝国の技術を導入した、高さ約11メートルの洋式石造の六連島灯台が建設され、7月（明治5年6月）に西国行幸中の明治天皇が視察している^[10]。

戦前には、下関要塞地帯の一角として砲台が築かれ、第二次世界大戦中には高射砲部隊も駐留していた。島の最高所には、2009年（平成21年）まで海上自衛隊六連警備所が置かれていた。六連警備所の先に、前述の六連島灯台がある。漁港脇には大東タンクターミナル株式会社六連油槽所があり、大小合計19基の石油タンクが設置される^[11]。

島名

六連島の名のいわれには次の3つがある^[3]。

周囲に馬島、金崎島、片島、和合良島など大小6つの島が連なっているためという説^[12]。
6人の入植者がこの島の土地を分けるために縄で島を6等分したという説^[12]。
韓国語の「モッアール（ムツアル^[8]、集落）」が転訛したという説^[12]。

このほか、日本書紀にある「没利」を「六連」の字に改めたことが考えられる^[8]。

また、島の形がカニの甲に似ることから「蟹島」とも呼ばれた^[8]。

産業

六連島は瓶詰めウニの発祥の地として知られる^[3]。

農業、特に草花のハウス栽培が盛んであり、花卉（かき）運搬船で下関市や北九州市の市場に出荷されている^[13]^[14]。

交通

下関市竹崎町の竹崎桟橋より、下関市営渡船にて1日4往復（夏季5往復）、定期連絡船が運航されている。

所要時間約20分。現在、運賃は大人370円、子供190円^[15]。

名所

六連島灯台 - 1872年設置。下関市指定文化財。
六連島の雲母玄武岩 - 国の天然記念物。

施設

六連島漁港
大東タンクターミナル六連油槽所

脚注

^ ^a ^b “6 響灘諸島地域の振興計画” (PDF). 山口県離島振興計画（計画期間平成25年度～平成34年度）. 山口県. pp. 78-87. 2017年6月11日閲覧。
^ ^a ^b 『自然紀行日本の天然記念物』講談社、2003年、268 isbn=4-06-211899-8頁。
^ ^a ^b ^c ^d ^e “六連島（むつれじま）”. 山口県 (2016年10月24日). 2017年6月11日閲覧。
^ 加藤庸二『日本百名島の旅』実業之日本社、2013年、149頁。ISBN 978-4-408-00848-6。
^ “山口県/中山間地域づくり推進課/離島・六連島”. www.pref.yamaguchi.lg.jp. 2019年7月30日閲覧。
^ “水のレポート水探訪馬島編”. ウォータートーク Vol.33. 下関市上下水道局 (2010年6月). 2017年6月11日閲覧。
^ 『日本の天然記念物』講談社、1995年、1003-1004頁。ISBN 4-06-180589-4。
^ ^a ^b ^c ^d 松沢寿一・新川伝助・国文直一・中村省吾・髙瀬増男 (1960). “六連島村落の社会と生活” (PDF). 農林省水産講習所研究報告人文科学篇 (水産省水産講習所).
^ 『日本書紀（上）』講談社〈講談社学術文庫〉、2003年、182 isbn=4-06-158833-8頁。
^ 日本交通公社編編『全国燈台と岬』日本交通公社、1971年、206-207頁。
^ “六連島で全国初の戦時訓練武力攻撃想定し全島避難下関国民保護計画”. 長周新聞. (2007年3月16日) 2017年11月13日閲覧。
^ ^a ^b ^c 中村庸夫『島の名前日本編』東京書籍、2005年、148-149頁。ISBN 4-487-80047-1。
^ 加藤庸二『島の博物事典』成山堂書店、2015年、601頁。ISBN 978-4-425-91151-6。
^ “水のレポート水探訪六連島編”. ウォータートーク Vol.32. 下関市上下水道局 (2009年12月). 2017年6月11日閲覧。
^ “六連島航路”. 連絡船情報. 下関市港湾局. 2017年6月11日閲覧。

参考文献

加藤庸二『原色日本島図鑑』（改訂第2版）新星出版社、2013年、209頁。ISBN 978-4-405-07166-7。

外部リンク

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この項目は、山口県に関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています（Portal:日本の都道府県/山口県）。

[Ritou-Shinkou-1] “6 響灘諸島地域の振興計画” (PDF). 山口県離島振興計画（計画期間平成25年度～平成34年度）. 山口県. pp. 78-87. 2017年6月11日閲覧。

[Kodansya2003-2] 『自然紀行日本の天然記念物』講談社、2003年、268 isbn=4-06-211899-8頁。

[Mutsurejima-3] “六連島（むつれじま）”. 山口県 (2016年10月24日). 2017年6月11日閲覧。

[100islands-4] 加藤庸二『日本百名島の旅』実業之日本社、2013年、149頁。ISBN 978-4-408-00848-6。

[5] “山口県/中山間地域づくり推進課/離島・六連島”. www.pref.yamaguchi.lg.jp. 2019年7月30日閲覧。

[6] “水のレポート水探訪馬島編”. ウォータートーク Vol.33. 下関市上下水道局 (2010年6月). 2017年6月11日閲覧。

[7] 『日本の天然記念物』講談社、1995年、1003-1004頁。ISBN 4-06-180589-4。

[Matsuzawa-8] 松沢寿一・新川伝助・国文直一・中村省吾・髙瀬増男 (1960). “六連島村落の社会と生活” (PDF). 農林省水産講習所研究報告人文科学篇 (水産省水産講習所).

[Ujitani-9] 『日本書紀（上）』講談社〈講談社学術文庫〉、2003年、182 isbn=4-06-158833-8頁。

[JTB-10] 日本交通公社編編『全国燈台と岬』日本交通公社、1971年、206-207頁。

[nagasyuu-11] “六連島で全国初の戦時訓練武力攻撃想定し全島避難下関国民保護計画”. 長周新聞. (2007年3月16日) 2017年11月13日閲覧。

[Nakamura-12] 中村庸夫『島の名前日本編』東京書籍、2005年、148-149頁。ISBN 4-487-80047-1。

[Kato2015-13] 加藤庸二『島の博物事典』成山堂書店、2015年、601頁。ISBN 978-4-425-91151-6。

[14] “水のレポート水探訪六連島編”. ウォータートーク Vol.32. 下関市上下水道局 (2009年12月). 2017年6月11日閲覧。

[15] “六連島航路”. 連絡船情報. 下関市港湾局. 2017年6月11日閲覧。

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+'''六連島'''（むつれじま）は、[[山口県]][[下関市]]の響灘諸島に属する島である<ref name=Ritou-Shinkou>{{Cite web|和書|title=6 響灘諸島地域の振興計画 |work=[https://www.mlit.go.jp/common/001014132.pdf 山口県離島振興計画 （計画期間 平成25年度～平成34年度）] |pages=78-87 |publisher=[[山口県]] |url=http://www.pref.yamaguchi.lg.jp/cmsdata/4/0/c/40c3cb972ffc41086f4bb9b6e9f97c90.pdf |format=PDF |accessdate=2017-06-11}}</ref>。
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 == 歴史 ==
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+[[日本書紀]]の仲哀紀（巻第八 [[仲哀天皇|仲哀天皇 足仲彦天皇]]）には「没利島（もとり〈もつり〉しま）」として登場し<ref name=Ujitani>{{Cite book |和書 |year=2003 |title=日本書紀（上） |publisher=講談社 |series=[[講談社学術文庫]] |page=182 isbn=4-06-158833-8}}</ref>、[[平安時代#平安中期|平安中期]]の能因歌枕には「牟都留能志麻」と表記されている。
-== 島名の由来 ==
-*1 周囲に[[馬島]]、[[金崎島]]、[[片島]]、[[和合良島]]など大小六つの島が連なっているため
+[[1872年]]1月（[[明治4年]]11月）に、[[イギリス帝国]]の技術を導入した、高さ約11メートルの洋式石造の[[六連島灯台]]が建設され、7月（[[明治]]5年6月）に西国行幸中の[[明治天皇]]が視察している<ref name=JTB>{{Cite book |和書 |editor=[[JTB|日本交通公社]]編 |year=1971 |title=全国燈台と岬 |publisher=日本交通公社 |page=206-207}}</ref>。
-*2 6人の入植者がこの島に渡ってきた後、土地を分けるために縄で島を６等分したため
-*3 [[韓国語]]の「モッアール([[集落]])」が変化したもの
+戦前には、[[下関要塞]]地帯の一角として砲台が築かれ、[[第二次世界大戦]]中には高射砲部隊も駐留していた。島の最高所には、[[2009年]]（平成21年）まで[[海上自衛隊]]六連警備所が置かれていた。六連警備所の先に、前述の六連島灯台がある。漁港脇には大東タンクターミナル株式会社六連油槽所があり、大小合計19基の石油タンクが設置される<ref name="nagasyuu">{{Cite news|title=六連島で全国初の戦時訓練 武力攻撃想定し全島避難 下関国民保護計画|newspaper=[[長周新聞]]|date=2007-03-16|url=https://www.chosyu-journal.jp/yamaguchi/5568|accessdate=2017-11-13}}</ref>。
+== 島名 ==
+六連島の名のいわれには次の3つがある<ref name=Mutsurejima />。
+# 周囲に馬島、金崎島、片島、和合良島など大小6つの島が連なっているためという説<ref name=Nakamura>{{Cite book |和書 |author=中村庸夫 |year=2005 |title=島の名前 日本編 |publisher=[[東京書籍]] |page=148-149 |isbn=4-487-80047-1}}</ref>。
+#  6人の入植者がこの島の土地を分けるために縄で島を6等分したという説<ref name=Nakamura />。
+# 韓国語の「モッアール（ムツアル<ref name=Matsuzawa />、集落）」が転訛したという説<ref name=Nakamura />。
+このほか、日本書紀にある「没利」を「六連」の字に改めたことが考えられる<ref name=Matsuzawa />。
+また、島の形が[[カニ]]の甲に似ることから「蟹島」とも呼ばれた<ref name=Matsuzawa />。
+== 産業 ==
+六連島は[[ウニ#アルコールウニの瓶詰|瓶詰めウニ]]の発祥の地として知られる<ref name=Mutsurejima />。
+農業、特に草花のハウス栽培が盛んであり、花卉（かき）運搬船で下関市や北九州市の市場に出荷されている<ref name=Kato2015>{{Cite book |和書 |author=加藤庸二 |year=2015 |title=島の博物事典 |publisher=[[成山堂書店]] |page=601 |isbn=978-4-425-91151-6}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=水のレポート 水探訪 六連島編 |work=ウォータートーク Vol.32 |date=2009-12 |publisher=下関市上下水道局 |url=http://www.city.shimonoseki.yamaguchi.jp/water/icity/watertalk/vol32/html/report/index.html |accessdate=2017-06-11}}</ref>。
 == 交通 ==
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-本土との間には1日4往復(夏季5往復)で定期船が運航されている。
+[[下関市]][[竹崎町]]の竹崎桟橋より、下関市営渡船にて1日4往復（夏季5往復）、定期連絡船が運航されている。
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+所要時間約20分。現在、運賃は大人370円、子供190円<ref>{{Cite web|和書|title=六連島航路 |work=[http://www.shimonoseki-port.com/jp/ferryboat/index.htm 連絡船情報] |publisher=[http://www.shimonoseki-port.com/jp/index.htm 下関市港湾局] |url=http://www.shimonoseki-port.com/jp/ferryboat/mutsure.htm |accessdate=2017-06-11}}</ref>。
-== 見所 ==
-* [[六連島灯台]]
-* [[雲母玄武岩]]
-* [[音治郎遺跡]] など
-== 所在地 ==
+== 名所 ==
+* [[六連島灯台]] - 1872年設置。下関市指定文化財。
-[[山口県]][[下関市]]六連島
+* 六連島の雲母玄武岩 - 国の[[天然記念物]]。
+== 施設 ==
+* 六連島漁港
+* [[大東通商|大東タンクターミナル]]六連油槽所
+== 脚注 ==
+{{reflist}}
+== 参考文献 ==
+* {{Cite book |和書 |author=加藤庸二 |year=2013 |title=原色 日本島図鑑 |publisher=[[新星出版社]] |edition=改訂第2版 |page=209 |isbn=978-4-405-07166-7}}
 == 関連項目 ==
-* [[響灘諸島]]
+* [[六連島灯台]]
+* [[響灘]]
 == 外部リンク ==
-* [http://www.pref.yamaguchi.jp/gyosei/chiiki/island/3muture.htm やまぐちの島々 六連島]
+* [http://www.yado.co.jp/kankou/yamaguti/shimonoseki/mutsurejima/index.htm 六連島と六連島灯台ほか - よかとこBY]
+* [http://www.stca-kanko.or.jp/facilities/detail.php?id=115&cat=1 六連島 - 下関観光コンベンション協会]
-* [http://www.hikoshima.com/photo-mutsurejima/index.htm 日子の島]
+{{日本の指定離島}}
-* [http://www.yado.co.jp/kankou/yamaguti/shimonoseki/mutsurejima/index.htm よかとこBY]
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+[[Category:下関市の町・字]]
+[[Category:下関市の地理]]
 [[Category:山口県の島]]
-[[Category:下関市]]
+[[Category:日本海の島]]
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