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ハマミズナ科

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ハマミズナ科
Sesuvium portulacastrum
ミルスベリヒユ(ハマミズナ)
(2001年9月10日、ハワイ
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 core eudicots
: ナデシコ目 Caryophyllales
: ハマミズナ科 Aizoaceae
学名
Aizoaceae
Martynov
タイプ属
Aizoon L.
亜科

ハマミズナ科(ハマミズナか、学名: Aizoaceae)は、被子植物で、約1261,100を含む。

和名に混乱があり、ツルナ科と呼ばれることも多いが、ツルナ属英語版 (Tetragonia) と Tribulocarpus 属を狭義のツルナ科 (Tetragoniaceae) として分ける場合にはハマミズナ科の名が用いられる(ただし、現在はツルナもハマミズナ科に含めるのが普通である)。マツバギク科メセン科などの通称も使われる。学名も TetragoniaceaeFicoideae などの旧称が使われることがある。また、かつてはザクロソウ科 (Molluginaceae) と一緒にしていたため、古い図鑑には「ザクロソウ科 Aizoaceae」などの表記もみられる。ハマミズナ科の植物は英語ではアイスプラント(iceplants)と総称され、狭義では耐寒マツバギク属(Delosperma )マツバギク属(Lampranthus)を指す。日本語のアイスプラントはコモンアイスプラント (Mesembryanthemum crystallinum)を指すことが多い。

形態・生態

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ほとんどが草本であるが、が木質化するものもある。

は一般に多肉(まれに鋸歯を持つ)であるが、扁平なものからマツバギクのように細いもの、また、リトープスのように極端に退化し茎と一体化して石ころのように見えるものまで、多種多様である。

はほとんどの種で両性花、放射相称で、葉腋から1個または数個の花が出る。花弁はないか、または雄蕊由来の花弁が多数ある。がくは5枚前後で、下部が融合する。

果実蒴果で、内部に1個または複数の種子を含む。

分布

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多くの種が南アフリカ原産で、一部はオーストラリア太平洋沿岸に分布し、砂漠海岸に生育する。Carpobrotus edulis (カルポブローツス・エドゥリス) は世界的に帰化植物として広がっている。

日本本土に元来自生しているのはツルナだけであるが、琉球列島などにミルスベリヒユ(ハマミズナ)がある他、マツバギクハナヅルソウ英語版(ハナツルクサ)など野生化しているものが数種ある。

人間との関わり

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多肉植物で、またマツバギクやリビングストンデージーをはじめとして花の美しさや特徴のある形のため、栽培されるものも多い。これらはかつて、大部分の種がメセンブリアンテマム属英語版 にまとめられていたため、「メセン類」の通称で知られる。

マツバギクは春から秋にかけて成長・開花するが、リトプス属などは秋から春にかけて成長・開花して、夏季は休眠する。リトプス属の栽培は、秋に挿し芽株分け・植え替えを行い、初夏ごろに断水して休眠させる。成長期は十分に水を与え、一秒でも長く陽に当てるのがコツである。低温・乾燥には耐えるが、高温期に多湿になったり、成長期に日光が不足すると、休眠中に枯死する。

Carpobrotus[1]Delosperma[2]などの一部の植物は耐火性があり、防火用に植えられる。

ツルナ(: New Zealand spinach)は太平洋沿岸に広く分布し、ホウレンソウと同じように日本も含め各地で食用にされる。ミルスベリヒユ(: Sea-purslane、別名ハマミズナ、ハマスベリヒユ)は南アメリカ原産で、沖縄などに野生化している(これらもかつて食用にされた)。

近年[いつ?]は、新しい野菜としてバラフ(アイスプラント)が脚光を浴びたことがある。塩味のある新野菜というこの植物は本科に属する。

下位分類

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ハナヅルソウ英語版
Carpobrotus edulis
Conophytum auctum
耐寒マツバギク英語版
Drosanthemum speciosum
マツバギク
リトプス Lithops sp.

参考文献

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  • 大場秀章編著『植物分類表』アボック社、2009年、103-104頁。ISBN 978-4-900358-61-4 

脚注

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関連項目

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外部リンク

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