ロミオとジュリエット (1968年の映画)
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ロミオとジュリエット | |
---|---|
Romeo and Juliet | |
監督 | フランコ・ゼフィレッリ |
脚本 |
フランコ・ゼフィレッリ フランコ・ブルサーティ マソリーノ・ダミコ |
原作 | ウィリアム・シェイクスピア |
製作 |
ジョン・ブレイボーン アンソニー・ヘイヴロック=アラン |
出演者 |
レナード・ホワイティング オリヴィア・ハッセー |
音楽 | ニーノ・ロータ |
撮影 | パスクァリーノ・デ・サンティス |
編集 | レジナルド・ミルズ |
配給 | パラマウント映画 |
公開 |
1968年3月4日(ロンドン、プレミア上映) 1968年10月8日 1968年10月19日 1968年11月23日 |
上映時間 | 138分 |
製作国 |
イギリス イタリア |
言語 | 英語 |
興行収入 | 38,901,218ドル(北米興収) |
『ロミオとジュリエット』(原題:Romeo and Juliet)は、1968年に製作・公開されたイギリス・イタリアの合作映画である。
概要
[編集]ウィリアム・シェイクスピアの著名な戯曲を映画化したもので、フランコ・ゼフィレッリが脚色・監督、イギリス出身のレナード・ホワイティングとオリヴィア・ハッセーが主演した。従来の映画化(1936年版など)と比較して、より登場人物の実年齢に近づけたキャスティングが行われ、イタリアでロケーションが行われている。
ロータが担当した音楽も評判となり、テーマ曲は古今東西の映画音楽の代表的な名作として、現在に至るまで親しまれている。当時16歳のハッセーがヌードシーンを演じていることも大いに話題となった。
ストーリー
[編集]この節の加筆が望まれています。 |
キャスト
[編集]役名 | 俳優 | 日本語吹き替え | |
---|---|---|---|
テレビ朝日版 | テレビ東京版 | ||
ロミオ | レナード・ホワイティング | 水島裕 | 置鮎龍太郎 |
ジュリエット | オリヴィア・ハッセー | 榊原良子 | 川上とも子 |
ティボルト | マイケル・ヨーク | 堀勝之祐 | 森川智之 |
マキューシオ | ジョン・マケナリー | 野島昭生 | 堀内賢雄 |
ロレンス神父 | ミロ・オーシャ | 福田豊土 | 佐々木梅治 |
ジュリエットの乳母 | パット・ヘイウッド | 矢吹寿子 | 磯辺万沙子 |
ヴェローナ公 | ロバート・スティーヴンス | 横内正 | 有本欽隆 |
キャピュレット | ポール・ハードウィック | 富田耕生 | 麦人 |
キャピュレット夫人 | ナターシャ・パリー | 小沢左生子 | 佐藤しのぶ |
モンタギュー | アントニオ・ピエルフェデリチ | 寺島幹夫 | 石波義人 |
モンタギュー夫人 | エスメラルダ・ルスポーリ | 荘司美代子 | 宮寺智子 |
パリス | ロベルト・ビサッコ | 徳丸完 | |
ベンヴォーリオ | ブルース・ロビンソン | ||
ナレーション | ローレンス・オリヴィエ | 巌金四郎 | 田原アルノ |
その他の声の出演 | 長谷川諭 永久勲雄 納谷六朗 若本規夫 塩沢兼人 沢井正延 幹本雄之 小滝進 山本竜馬 |
真殿光昭 山野井仁 古田信幸 家中宏 高瀬右光 岡野浩介 くわはら利晃 | |
演出 | 小林守夫 | 伊達康将 | |
翻訳 | 森田瑠美 | 岸田恵子 | |
効果 | TFCグループ | リレーション | |
調整 | 前田仁信 | 高久孝雄 | |
制作 | テレビ朝日 東北新社 |
テレビ東京 東北新社 | |
初回放送 | 1982年11月7日 『日曜洋画劇場』 21:00-23:09 正味約109分 |
2000年2月27日 『20世紀名作シネマ』 13:00-15:30 正味約128分 ※DVD/Blu-rayに収録。 |
スタッフ
[編集]- 監督:フランコ・ゼフィレッリ
- 製作:ジョン・ブレイボーン、アンソニー・ヘイヴロック=アラン
- 脚色:フランコ・ゼフィレッリ、フランコ・ブルサーティ、マソリーノ・ダミコ
- 音楽:ニーノ・ロータ
- 撮影:パスクァリーノ・デ・サンティス
- 編集:レジナルド・ミルズ
- プロダクションデザイン:ロレンツォ・モンジャルディーノ
- 美術:エミリオ・カルカーノ、ルチアーノ・プッチーニ
- 衣裳:ダニロ・ドナティ
映画賞受賞・ノミネーション
[編集]- 受賞
- アカデミー撮影賞:パスクァリーノ・デ・サンティス
- アカデミー衣裳デザイン賞:ダニロ・ドナティ
- 英国アカデミー賞衣裳デザイン賞:ダニロ・ドナティ
- 英国アカデミー賞アンソニー・アスキス賞:ニーノ・ロータ
- ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞監督賞:フランコ・ゼフィレッリ
- ゴールデングローブ賞英語外国映画賞
- ダヴィッド・ディ・ドナテッロ監督賞:フランコ・ゼフィレッリ
- ナストロ・ダルジェント最優秀作品監督賞:フランコ・ゼフィレッリ
- ナストロ・ダルジェント作曲賞:ニーノ・ロータ
- ナストロ・ダルジェント撮影賞(カラー):パスクァリーノ・デ・サンティス
- ナストロ・ダルジェント衣裳デザイン賞:ダニロ・ドナティ
- ナストロ・ダルジェント美術(プロダクションデザイン)賞:ルチアーノ・プッチーニ
- ノミネーション
- アカデミー作品賞
- アカデミー監督賞:フランコ・ゼフィレッリ
- ゴールデングローブ賞監督賞:フランコ・ゼフィレッリ
- ゴールデングローブ賞作曲賞:ニーノ・ロータ
- 英国アカデミー賞監督賞:フランコ・ゼフィレッリ
- 英国アカデミー賞 助演男優賞:ジョン・マケナリー
- 英国アカデミー賞 助演女優賞:パット・ヘイウッド
- 英国アカデミー賞美術賞:ロレンツォ・モンジャルディーノ
- 英国アカデミー賞編集賞:レジナルド・ミルズ
- 受賞
エピソード
[編集]- 最初にロミオ役の出演依頼を受けたのはビートルズのポール・マッカートニーであったが、マッカートニーはこれを断っている。
- 北川悦吏子が14才の頃に見た本作に影響を受け、脚本家の道を志すきっかけとなった[1]。
- 1967年6月25日から6月26日にかけて世界24カ国で同時中継された『OUR WORLD 〜われらの世界〜』では、この映画の撮影の模様も中継された[2]。
訴訟
[編集]- 児童虐待・児童ポルノ画像配布
- 2022年12月、50年以上前に制作されたこの作品でのヌードシーンが児童虐待に当たるとして、俳優のオリビア・ハッセーとレナード・ホワイティングが、米製作会社パラマウント・ピクチャーズを提訴した。当時、ジュリエット役のハッセーは15歳、ロミオ役のホワイティングは16歳だった。
- 訴訟時点で70代の2人は、裸の臀部や胸の一部が見える寝室でのシーンは性的搾取であり、児童ポルノ画像配布に当たると主張している。ゼフィレッリ監督からは当初、「実際に裸になることはなく、肌色の下着を着用してもらう」と説明を受けていたが、後に「ヌードなしでは映画が失敗する」と言って説得されたという。
- 2人は映画公開から50年以上にわたって精神的苦痛を受け、その結果として俳優としての仕事が限定されたとして、数億ドルの損害賠償を請求している。一方で、2018年にハッセーは、米娯楽誌『バラエティ』のインタビューにおいて、このヌードシーンについて「映画にとって必要だった」と述べており、ゼフィレッリ監督を擁護していたことが判明している[3]。
脚注
[編集]- ^ "北川悦吏子氏「アナザースカイ」に感謝 原点イタリアで「初心」ロンバケ&半青秘話も". スポニチ Sponichi Annex. スポーツニッポン新聞社. 2019年1月18日. 2023年12月8日閲覧。
- ^ 日本放送出版協会(編)『「放送文化」誌に見る昭和放送史』日本放送出版協会、1990年、220頁。
- ^ "ヌードシーンが児童虐待、1968年『ロミオとジュリエット』で製作会社訴え". 時事ドットコム. AFPBBNews. 2023年1月4日. 2023年1月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年1月6日閲覧。